エコ de みなとく

イベントレポート

「みなとCSRアイデアソン Vol.11」 を開催しました。

日付:2月21日

2月21日(火) みなとCSRアイデアソンVol.11ー社会と企業の「独創」を活性化ーを開催しました。

企業、団体、学生、区民のみなさんなど、いろいろな立場の方が一堂に会して、一緒になって環境問題をはじめとする様々な社会的課題を解決するために、どのようなことができるのかを考えていく「みなとCSRアイデアソン」。
まず初めに毎回設定するテーマについて、企業、団体等からその取り組みの事例を発表していただき、その後参加者のみなさんでディスカッションします。そして、その結果をそれぞれ持ち帰って今後の活動の参考にしていただいたり、ここで出会った方々と何か新しい活動の発展に繋がればと考えています。

コーディネーターは、ソーシャル・イノベーション・マガジン「オルタナ」編集長の森摂さん。そして今回のテーマは「育」です。

事例発表者は、コマツCSR室室長の倉澤佳子さんと、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン ファンドレイジング部の平田泉さんです。

まず初めに、油圧ショベルやブルドーザーなどでお馴染み、総合産業機械メーカーであるコマツさんからは、「コマツの地域人材育成」と題して、従業員数4万7千人強の約6割が海外の方で、売り上げの構成比も約8割が海外というグローバル企業にふさわしく、事業活動そのものが、様々な社会課題を解決するCSRと位置づけ、世界各地でそれぞれの地域の課題に対して、それに対応できる人材を育てる取り組みを紹介していただきました。
特に新興国での取り組みとして、南アフリカの教育不足による貧困問題解決のために、お客様(砕石業者)と協同で、地域失業者に対して、社員になるためのスキルや専門学校・大学に入学できる能力を身につけるための学校(コミュニティセンター)の設立について、また、南米のチリでは、中央アメリカ西インド諸島のハイチにおける、2010年に発生した大地震の復興支援活動や、チリ国内で社会問題となっている家庭環境から犯罪に走る若者の増加に対して、未成年で犯罪に巻き込まれた若者の社会復帰を手助けするため、現地のコマツの社員ボランティアが、若者一人ひとりの後見人となって個人的な相談にも乗り、さらにはその若者を会社に採用など、日本ではなかなか想像もできないような取り組みについて、発表していただきました。
また、ハイチ大地震の災害復興支援活動に携わったコマツの現地の社員の方の活動を撮影した動画も見せていただきました。崩壊した小学校の復旧支援では、再建された校舎で喜ぶ子どもたちの笑顔が、とても素敵に映し出されていました。きっと社員の皆さんも、その笑顔に苦労が癒されたのでは…などと、勝手に想像してしまいました。
その他の取り組みについても、アップデイトな情報も取り混ぜながら分かりやすく説明される倉澤さんの明快な語り口に、参加者の皆さんは熱心に聞き入っていらっしゃいました。

続いて発表していただいたのは,イギリスに国際本部を置き、世界70カ国以上で活動を展開、国連にも公認・登録された国際NGOプラン・インターナショナルの日本法人、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンさん。

「誰も取り残されない世界を目指して」と題して、世界の人口の約75%にあたる57億人が暮らす途上国で、特にそのうちの約7億6700万人が極度の貧困状態にあり、またその半数の3億8500万人の子どもたちに、今この瞬間に起こっている命の危機や、充分な教育が受けられないなどの問題を、具体的な数字で指し示し、それらの問題のすべての根底にある地域の貧困の課題に対し、「子どもや若者が可能性を最大限に発揮でき、“まさに”誰も取り残されることのない世界」を目指して、支援が要らなくなる日まで続けていくとの活動について、お話をしていただきました。

現在、プラン・インターナショナルさんでは、「水と衛生」「保健」「教育」「性と生殖に関する健康と権利」など多様な活動分野において、「子どもの権利条約」に基づき、2030年までの国際社会の公約である持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、あくまでも地域が「自立」することを目標に計画を立てて活動されていて、特に地域全体の持続的発展につながるよう、住民はもとより次世代の地域の担い手である子どもを主役として、一緒に地域開発を進めているとのことです。
また、特に支援が必要な少数民族、宗教マイノリティ、障がい者など、社会から差別、疎外され、取り残されている方たちの格差拡大に対しても取り組みを進められていて、その一環として、「女性・女の子」も「差別・疎外されているグループ」のひとつであることから、次世代を生む女の子たちが「生きていく力」を身につけることを目指して展開している「Because I am a Girl キャンペーン」についても、その背景、展開内容などを説明していただきました。

最後に、資源、食糧などを海外に依存する日本として、企業による国際協力の重要性や、企業とNGOの協働による相乗の効果、メリットなどについて、プラン・インターナショナル・ジャパンさんの実際の企業との取り組み事例を交えながらお話をしていただきました。
平田さんの真摯で熱意のこもったお話に、会場では大きく頷く方も多く見受けられました。

事例発表の後は恒例のアイデアソンワークショップです。

コーディネーターの森さんから、今回のコマツさんとプラン・インターナショナル・ジャパンさんの事例発表での共通のキーワードである「教育」「貧困」に因んで、(国内外を問わず)「みなさんの会社や組織で、どのような教育支援や貧困対策支援ができるだろうか」とのテーマの提案がありました。
参加者のみなさんは、いつもどおりグループ(たまたま同じテーブルの島に座っている方同士)に分かれていただき、お互い自己紹介の後、早速、グループでテーマについて話し合っていただきました。初対面で、しかもいろいろな立場の方同士が、各自所属している企業、団体、コミュニティなどの説明をし合ってから、それぞれの視点で提案を出し合い、グループごとに発表をしていただきました。

「教育問題」については、「子どもたちへの教育支援は重要で、一人教えるとそれが大人に伝わり家庭に広がり、ひいては地域社会へ波及していく。その意味でも子どもたちへ教育を支援していくこと効果的だと思う」、「子どもは、見えているものが大人と違う場合が多々ある。ついては実体験などを通した教育支援が必要だと思う」などの意見が、また「教育は貧困とは密接な関係にあり、貧困から脱するためにも教育は重要。特に事例発表にあるように、子どもと女性の教育について支援すべきだと思う」、「貧困地域での教育については、困っている人を支える人の教育支援が必要だと思う。リーダーシップを取れる人材を育てなければ…そういう支援が必要だと思う」など、貧困問題の解決と結びつけた教育への支援のあり方についての意見や提案が出ました。
そして「貧困対策支援」については、「途上国の生活向上のために役立つ商品を買ってもらうことが大切だと思うが、本当の貧困層には、それが買えないかもしれない。また一般の消費者へもその支援をしている会社のことが、どこまで伝わるのかが難しいかもしれないが…」、「企業のCSRは事業の一環、NGOを支援することが企業のメリットになり、Win-Winの関係が築ければ持続可能な支援が出来ると思う」、「企業やNGOが提供できるリソースを、特に食と住について活用し、声を上げづらい貧困の方の子どものための“子ども食堂”などを、ボランティアの高齢者の方と一緒に取り組めば、高齢者にも喜んでいただき、Win-Winだと思う」など、なかにはジレンマを抱えながらの提案もありましたが、活発な発表となりました。
一方、「企業の支援については、CSR報告書に書きやすい支援レベルになりがち。本当に必要な支援はもっと泥臭く、企業が出来る範囲ももっとあるはず」との厳しい意見も出て、議論は白熱しましたが、コーディネーターの森さんからは、「まずは、出来ることからやっていくのはいいことだと思う。それが持続性に繋がるなら、大切なことだと思う」とのアドバイスがありました。
最後には、事例発表についての質疑応答で講座は終了の時間を迎えました。

なお、今回の事例発表者のコマツの倉澤さんやプラン・インターナショナル・ジャパンの平田さんも、グループに入って積極的に意見交換に参加していただきました。皆様どうもありがとうございました。

次回の第12回のみなとCSRアイデアソンのテーマは「動」。開催は5月16日(火)18:00~20:00。発表者は山陽製紙株式会社さんとNPO法人ホールアース研究所さんです。どうぞ、お楽しみに!

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