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【終了しました】科学的に見るSDGs時代のごみ問題

2022年9月21日(水)実施

私たちの暮らしや経済活動は、大量の資源を消費し、また大量のゴミを生み出しています。これらは資源の枯渇や、自然環境の破壊、汚染などの問題につながっています。資源を節約し、ゴミを減らすために「リサイクル」が推進されていますが、本当にリサイクルはゴミ処理より環境に良いのでしょうか。これらを判断するには、分別段階だけでなく、ゴミの発生から処分まで、天然資源採集などの資源の発生から利用までのライフサイクルを通して考える必要があります。
この講座では、ゴミや資源のライフサイクル全体を知ることで、分別やリサイクルの仕組みや本来の意味を具体的に学びます。また、環境に悪いと思われがちなゴミ処理施設や埋立地の現在の仕組みや環境対策なども解説し、ゴミ処理について正しく理解するとともに、環境問題について科学的に評価する視点を学びます。
SDGs時代のゴミ処理の現状と解決すべき問題について知り、ゴミを減らしていくために私たちができることを考えます。

日時2022年9月21日(水)18:30~20:00(受付は18:15~)
会場オンライン(Zoom)
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方
講師松藤 敏彦氏(北海道大学名誉教授)
定員50名(先着)
参加費無料

【当日の様子】
まず最初に、分別の必要性について解説がありました。ごみが紙・ガラス・鉄・プラスチックなど、様々な種類が混在したままだと資源としてリサイクルすることができません。資源として活用するために、種類別に分別する必要があります。混在させたままごみを出すと、ごみを処理する後工程で分別をすることになりますが、後工程での分別は設備投資などのコストが余計にかかります。混在したごみを機械的に分別することは難しく、分別できずに残る「残渣ごみ」が大量に発生します。後工程で分別するよりも、ごみを出すときに分別する方がコストも低く、分別率も高いため、ごみ収集の段階での分別が大切であるとのことです。また、回収した資源をリサイクルする際に、大量のエネルギー(電気や水など)を使っていては環境に良いとは言えません。同じように、リサイクルによって作られた製品が使わていないのであれば、多くのコストをかけてごみである期間を延ばしただけになります。分別の後、資源や製品の最後までを視野に入れ考える必要があると説明がありました。
講座を通じて、ごみ処理の現状と解決すべき問題について知り、ごみを減らしていくために私たちができることを考える機会となりました。


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