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【終了しました】日本茶からはじめるサステナブルライフ

2023年3月12日(日)実施

お茶は、古くから日本の生活に馴染みのあるもので、現在の食糧自給率としても90%を超えています。しかし近年はライフスタイルの変化から、海外から輸入するコーヒーやジュースなどの消費が増え、お茶の消費量は減っています。講師が茶園を営む静岡県砂川地区では、山地である地形や自然環境を活かし、地域の生産組合ごと有機栽培に切り替えました。気候やお茶の木の生育具合に合わせた管理をすることで、環境や生態系に負荷をかける農薬を使用せず栽培しているそうです。お茶と私たちの関わりや、有機栽培について知ることで、自然と共生するサステナブルな暮らしについて考えてみませんか?

※希望者には煎茶の試飲があります。

日時2023年3月12日(日)14:00~15:30 (受付は13:45~)
会場港区立エコプラザ
対象港区在住・在勤・在学を中心とした小学4年生以上の方
(区外の方も参加できます)
講師鈴木 猛史氏(お茶農家の八蔵園 園主)
定員30名(先着)
参加費無料
持ち物筆記用具

【当日の様子】
まず最初に、講師がお茶を栽培している地域の特徴について説明がありました。標高400mの冷涼な山地で、地質としては石や砂が入り混じった土地でお茶栽培に適しているとのことです。元々は化学肥料や農薬なども使用していたが、有機栽培に切り替えた当初は虫や病気が発生してしまったそうです。農薬により病害虫を防除する場合、次第に耐性を持つ虫が現れるため、段々と農薬の効果が薄まり、更に土壌の微生物や周囲の生態系にも影響が出る場合があります。
有機栽培の場合は、天候や虫の生態、茶の木の生育など自然の循環に合わせた管理をします。お茶は年に数回収穫でき、その年最初に収穫されるものを「一番茶」、2度目の収穫されるものを「二番茶」と呼びます。それ以降も収穫できますが、講師の農園では、二番茶収穫後に枝を切ることで害虫の住処をなくし防除しているそうです。農薬を使わないことで、害虫を捕食する肉食の虫や土壌中の微生物の種類が増えます。生物多様性が豊かな土壌は、病気も起こりにくく、お茶の香味も良いとのことです。
また、お茶のおいしい淹れ方の説明や、希望者にはお茶の試飲がありました。
講座を通して、自然循環を活用した栽培によるお茶を飲むことで、豊かな生態系の保全につながると学びました。


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