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【終了しました】ホットな地熱発電

2025年1月28日(火)実施
政府が2021年に策定した第6次エネルギー基本計画では、脱炭素社会に向けて2030年までに総発電量における再生可能エネルギーの比率を36~38%にすることが目標となっています。実現のためには、太陽光発電や風力発電はもちろん、地熱発電の比率も上げる必要があります。日本は世界第3位の豊富な地熱資源量を持っており、地熱発電のポテンシャルが高いと言えます。天候などの自然条件に左右されず安定的に発電することも可能です。しかし、豊富な地熱資源に対し、現在の発電量は多くはありません。なぜでしょうか?
この講座では、地熱発電の基本から現状、今後の展望についてをやさしくお伝えします。日本で地熱発電を進めている地域についてや、政府の2030年目標は達成できるのかどうか、などを解説します。脱炭素社会に向けて、地熱発電の取組を学びましょう。
【関連講座のご案内】
再生可能エネルギーがテーマの関連講座を行います。詳細は以下リンクをご覧ください。
1月14日(火) 18:30~20:00 「農地で発電!ソーラーシェアリングを学ぼう」
本講座と合わせて是非ご参加ください。
日時 | 2025年1月28日(火)18:30~19:45(受付は18:15~) |
会場 | オンライン(Zoomミーティング) ※お申込みいただいた方限定で講座後2週間アーカイブ配信いたします。 |
対象 | 港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方(区外の方も参加できます) |
講師 | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構 |
定員 | 20名(先着) |
参加費 | 無料 |
【当日の様子】
まず最初に、地熱発電の基礎について説明がありました。地熱発電は天候に左右されない安定電源であること、燃料の輸入が不要な純国産エネルギー資源であること、二酸化炭素排出量が極めて小さいなどの長所があります。日本は世界第3位の地熱資源を有していますが、地熱発電量は世界第10位であり、十分に活用しているとは言えません。その理由として、地熱資源である火山地帯は⾃然公園の中にあるケースが多く、開発の許認可に時間がかかることや、地熱発電が開発から運用開始まで10年ほどの長期間を要する上に途中で断念するケースもあり、投資しても開発に結び付かないリスクが伴うためだと説明がありました。
一方で、調査により、東北地方に「超臨界地熱資源」という高エネルギーの資源が存在する可能性が明らかになっています。もしこの資源を利用した大規模発電が実現できれば、原子力発電所にも匹敵する量のエネルギーが発電可能になるため、将来に向けて調査・開発の期待が高まっています。
参加者からは「政府の動きや実際の地熱発電状況について、実際のところが聞けたことがとてもよかったです。」「日本は世界的に見て地熱資源量に恵まれた環境であるのに地熱エネルギーを十分活用しきれていないことがわかり非常に残念、と思う一方で、デメリットとして挙げられている事柄は解決の難しい課題である事も理解できました。」との感想がありました。
講座を通して、地熱発電の仕組みや日本での現状を学びました。

