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【終了しました】映画『君の根は。大地再生にいどむ人びと』上映会

2023年2月26日(日)実施

昨今、世界中で洪水や干ばつなどの災害が頻発しており、日本でも大型の台風や大雨、猛暑など、私たちの暮らしに大きな影響を与えています。こうした気候変動を緩和するため、大地を再生させることで、二酸化炭素を削減させる取組がアメリカやメキシコ、アフリカなど世界各地で始まっています。例えば、農業では「再生農業」という方法が注目を集めています。土を耕さず、土中の根と微生物などの生物多様性を育むことによって、より多くの炭素を土壌に貯蓄することができるそうです。また、海では海藻からなる水中の森を再生させることで炭素を貯蓄し、地域漁業を活性化させる試みが行われています。
この映画は、そうした農業・漁業・牧畜などから、大地の修復を目指す人々を追ったドキュメンタリー映画です。映画の鑑賞を通して、生態系の循環や持続可能な未来について考えてみませんか?

※映画は日本語字幕版で上映します。

日時2023年2月26日(日)14:00~15:45 (受付は13:45~)
会場港区立エコプラザ
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方
(区外の方も参加できます)
定員30名(先着)
参加費無料
持ち物筆記用具

【当日の様子】
農耕の起源は約1万年前のメソポタミア周辺とされています。当時は、同じ畑に異なる種類の作物を交代で栽培し、作物の多様性を保つことで雑草や害虫を制御していたようです。しかし現代の農業では、大規模な単一栽培や除草剤による工業型農業が主流となり、土壌が劣化しています。そうした中、土壌を再生させるリジェネラティブ農業への取組が広まりつつあります。従来の農法では、畑が耕された後、土がむき出しのまま同一種の作物が連続して育てられることで土の中の成分に偏りが生まれ、保水能力も失われます。そこで作物とは別に、土を覆うようにカバークロップと呼ばれるマメ科の植物などを複数種植えることで保水能力を高め、根に住み着く菌や微生物の働きによって、土の中に窒素や炭素が固定されます。こうした作物以外の植物の多様性が豊かな土を作るそうです。また、牧畜での取組としては、区画分けされた土地での計画的な放牧により、牛が食べる草や踏まれる土への影響を調整し、排泄物も肥料として活かしながら草原の再生に挑んでいます。
次に、海での取組について紹介がありました。海では、海藻養殖が行われています。昆布などの海藻は、陸上の植物同様に炭素や窒素を吸収します。更に食用としての利用だけではなく、生分解性プラスチックの原料にもなると説明がありました。
映画を通して、自然循環を理解し共生することが生態系の保全に繋がると学びました。


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