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【終了しました】春の野鳥観察会
2024年4月27日(日)実施
春は、冬鳥が去り、夏鳥の飛来が始まります。つがいが誕生し、子育ての準備に入る鳥を、東京湾岸の自然を復元した東京港野鳥公園で観察します。また、普段の鳴き声とは違う“歌”と呼ばれる鳴き声を聴いてみましょう。
公園を訪れる様々な鳥と、干潟、池、草地、林など多様な環境の関係についても学びます。
※雨天時はネイチャーセンター内から野鳥を観察します。
日時 | 2024年4月27日(土)10:00~12:00(受付は9:45~) |
会場 | 東京港野鳥公園(現地集合・解散) ※詳細は参加案内にてお知らせします。 |
対象 | 港区在住・在勤・在学の小学4年生以上の方 ※4月以降の学年とします。 |
講師 | 安西 英明氏[(公財)日本野鳥の会 参与] 【プロフィール】 1956年、東京生まれ。1981年、日本で初めてのサンクチュアリ「ウトナイ湖サンクチュアリ」にチーフレンジャーとして赴任する。 現在は(公財)野鳥の会参与として、野鳥や自然観察、環境教育などをテーマに講演、ツアー講師などで全国や世界各地を巡る。(社)日本環境フォーラム理事も務めている。 解説を担当した野鳥図鑑は45万部以上発行。 |
定員 | 15名(抽選) |
参加費 | 無料 ※東京港公園の入園料(300円)は自己負担となります。 (65歳以上の方および中学生は150円、小学生以下は無料) |
持ち物 | 筆記用具、水分補給用の飲み物、お持ちの方は双眼鏡 |
服装 | 歩きやすい靴、服装、帽子(日傘の利用はご遠慮ください) |
【当日の様子】
まず最初に、自然生態園というゾーンで、マテバシイ、ミズキ、シロダモなどの新芽を観察しました。マテバシイは虫などに食べられないために新芽の時だけ粘りがあると説明がありました。また、ミズキの実はキビタキやオオルリが東南アジアから北上して日本にいる時によく食べるそうです。
緑地ではツバメが上空を飛んでいる姿を見ることができました。また、コゲラやオオヨシキリ、メジロの鳴き声を聞きました。ツバメとメジロの“歌”は非常に長く、特徴的であることを学びました。鳥の他にもアオスジアゲハ、ナミアゲハ、テントウムシなど多くの昆虫を見ることができました。チョウに見られる羽の突起部分は非常に目立つことで鳥対策になっており、その部分を食べられても体から一番離れた場所にあるため体は無事であると解説がありました。潮入りの池や干潟周りではチュウシャクシギ、コチドリ、アオサギ、コサギ、ダイサギ、ハクセキレイ、カワウ、オオバンなどを観察しました。チュウシャクシギのくちばしは非常に細くて長く、干潟の穴の中にいるカニを食べるのに適しています。最後に、野鳥は多くの子どもを生み育てるのになぜ増えすぎないのかの問いかけと、命の多くは他の命の食物になる、命の原則・循環について話がありました。野鳥が成長し、年を越すことは当たり前のことではなく、シジュウカラでの調査によると巣立ってから翌年までの生存率は13%程度だそうです。また、1年で食べる昆虫は約12万5千匹であり、そのような昆虫が成虫になる確率は0.025%程度とのことです。
植物や動物の命の循環と生存戦略を知り、生物多様性を損なわないように私たちがどのように環境問題と向き合うべきかを考える機会になりました。