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【終了しました】【全6回】国産材を使って森づくりを考える木工講座
2021年7月~12月実施
日本の森の現状を知り、そこにある木々が国産材として利用される過程について学び、木工の基礎から作品制作まで体験します。国産材を使うことが森を育むことにつながり、豊かな森は人の暮らしを支えます。木工作業を通して、国産材を取り入れる生活スタイルを考え、身近に森がない都会から森の環境保全の重要性を考える機会となります。講座の修了者はエコプラザ・コミュニティー・メンバー(ECM)に登録できます。登録者は、 エコプラザのサポーターとして企画や講座などの運営ボランティアに携わることができます。また、森と木の学びを深めるためのボランティアグループとして、エコプラザを木工の自習活動など、環境活動の学びの目的として利用できます。
※エコプラザ・コミュニティ・メンバー(ECM)とは …エコプラザの指定講座を修了した方を中心に、学んだ知識を活かし積極的に社会に貢献していただくための会員制の環境活動グループです。
日時 | 各回18:00~20:00(受付は17:45~) ①7月15日(木)(レクチャー)日本の森を知り考える/(ワークショップ)キーホルダー制作 ②8月19日(木)(レクチャー)人工林を知る!間伐材について/((ワークショップ)家具リメイク ③9月16日(木)(レクチャー)作品の制作について/((ワークショップ)作品制作① ④10月21日(木)(レクチャー)森と環境問題!多面的機能と生活への影響/(ワークショップ)作品制作② ⑤11月18日(木)(レクチャー)里山から学ぶ森 /((ワークショップ)作品制作③ ⑥12月16日(木)(レクチャー)森をつくるデザイン!/((ワークショップ)作品制作④ |
会場 | 港区立エコプラザ |
対象 | 港区在住・在勤・在学の中学生以上の方を中心にどなたでも |
講師 | 湊 泰樹氏(建築家) |
定員 | 10名(抽選) |
参加費 | 5,000円(全6回分) |
持ち物 | 筆記用具、エプロン(なくてもかまいません) |
服装 | 動きやすい服装 |
【当日の様子】
第1回 2021年7月15日(木)実施
はじめに、日本の森について説明がありました。人工林には針葉樹が植えられ、天然林には広葉樹が多く、生態系や環境が違う森になっています。材として針葉樹は柔らかく、広葉樹は固いといった特徴があります。柔らかく暖かい感じのする針葉樹のスギやヒノキは、需要があり人工林が増えました。材木の樹種は切り口の年輪や色を見て種類を見分けることができます。
実習では各種工具の説明があり、実際に動かし、使い方の体験をしました。その後、国産材のさまざまな樹種の枝や間伐材を使ってキーホルダー作りをしました。材を切り、削ることで硬さや肌触りを体験し、材木の質感が樹種によってそれぞれ違っていることを学びました。
【当日の様子】
第2回 2021年8月19日(木)実施
植林した樹が木材として使えるようになる年数と太さの説明がありました。杉だと70年位から切り出しますが、地域により太さは違っています。また、北向きの年輪は幅が詰まっていて、枝があった部分は節(ふし)になっているなど、木材を見ると切り出される前の樹の状態や育った森のことを考えるきっかけになります。また、加工するときに年輪や 節(ふし) は固くて扱いにくいこともありますが、木工制作のデザインや模様として活かすことができるので、基本的な木工の知識と技術を身につけることが大切だと知りました。実習では木工制作の基礎を学べる桝(ます)作りをしました。板材を選んで、自分の考えたサイズ、デザインに合わせて5枚の部材を切り出しました。木工制作に必要な物の見方と考え方、道具の使い方の基礎を体験しました。
【当日の様子】
第3回 2021年9月16日(木)実施
森を維持するためには、間伐材の需要が増えることが必要だと話がありました。その後、第1回、第2回で制作したキーホルダーと 桝(ます)作り体験の振り返りをしました。部材の切り出し方、節(ふし) や木目の活かし方などが難しいとの意見がありました。国産材の特徴と活かし方、部材の切り出し方について説明があり、工具での切り出しが上手くできるよう使い方の復習をしました。その後、実際に小型の箱を制作しました。実際に木に触れることで、国産材の硬さや質感を感じ、樹種による感触の違いを知ることができました。
【当日の様子】
第4回 2021年10月21日(木)実施
練習制作の桝(ます)や小型の箱作りの仕上げ作業をして、箱型の物つくりの基礎知識を復習しました。桝(ます) や小型の箱を完成させて講師の評価を受けることは、国産材の木肌、木目の美しさ、 節(ふし) 等の特徴を活かして木材を組み立てる良い学習となりました。次回から取りかかるオリジナル作品の制作に使う国産材の説明を受け、それぞれが考えた作品のイメージを図面にする作業に入りました。 制作作業に入るためには展開図、立面図ができていないと部材の切り出しができません。しっかりとした図面があることで、材を無駄にせず制作時間も短縮できることを学びました。
【当日の様子】
第5回 2021年11月18日(木)実施
前回からの課題である図面を描き上げた人は、講師に最終チェックをしてもらいました。作品の制作に使う材料は多摩産材のスギです。東京産の木材を使うことで、運送にかかるエネルギーを抑えることができ、東京の森林の循環に貢献します。割り当てられた木材は、それぞれ模様や色味の違いがあります。木材のどの場所からどんな部材を切り出すか考え、節(ふし) のある位置を確認して、一枚の板から効率よく部材を切り出す体験をしました。また、国産材の柔らかく、美しい木肌の特徴を活かすためには、木材が反る現象や切り出す方向と場所による強度の違いも意識しながら制作することを学びました。
【当日の様子】
第6回 2021年12月16日(木)実施
連続講座の最終回です。間伐材の枝から製材した木材まで、国産材に触れながら学んできたことの振り返りをしました。国産材を使うことで日本の森林の循環が促進され、植林地の荒廃を増やさないことが日本の自然環境のバランスを保護します。生活の中で国産材利用と環境の関係を意識し、講座で体験してきた国産材の扱い方を活かして積極的に国産材の利用に努めることの重要性を再認識しました。作品の制作は道具の使い方、国産材の扱い方に慣れて作業効率が上がり完成が見えてきましたが、仕上げができなかった参加者は3月の展示発表に向けて、自主制作で完成を目指します。