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【終了しました】【全9回】都会のミツバチ飼育講座

2024年5月~9月実施

都会でのミツバチ飼育体験を通して、「人、まち、自然」の関係を考えます。ミツバチが生息できる自然が都会にあることに気づき、人の暮らしとミツバチの関係から、都会の多様な環境を学びます。座学はエコプラザ、実習は芝Bee Bee’sプロジェクトに参加する形で、三田いきいきプラザにて実施します。座学5回、実習4回の全9回の連続講座です。
なお、4月25日(木)に実施する説明会を受けた方が優先的に参加できます。

※芝Bee Bee’sプロジェクトとは…芝地区内でのミツバチの飼育や、そこで採れたハチミツの活用を通して、地域の人々の交流を図るため、芝地区総合支所独自に実施する養蜂事業です。

日時2024年5月~9月 全9回(座学5回、実習4回)

【日程】
第1回 5月9日(木)  座学
第2回 5月19日(日) 実習
第3回 6月6日(木)  座学
第4回 6月23日(日) 実習
第5回 7月11日(木) 座学
第6回 7月21日(日) 実習
第7回 8月8日(木)  座学
第8回 8月25日(日) 実習
第9回 9月12日(木) 座学

【時間】
座学 18:30~20:00(受付は18:15~)
実習 11:00~12:00(受付は10:45~)
会場座学:港区立エコプラザ
実習:三田いきいきプラザ(現地集合・解散)
対象港区在住・在勤・在学を中心とした小学3年生以上の方(小学生は保護者同伴)
※4月以降の学年とします。
※区外の方も参加できます。
講師岡田 信行氏(株式会社オルト都市環境研究所 代表)
定員10名(抽選)
参加費3,000円(全9回分)
持ち物筆記用具、実習は動きやすい服装(スカート、サンダル不可)

【当日の様子】
第1回 2024年5月9日(木)実施
都会でミツバチを飼育することの意義について説明がありました。ミツバチを飼うことで、地域の花を蜜源としたハチミツが採れ、その採れたハチミツを地域の人が活用します。継続してハチミツを採るために花と緑の環境を保全することで、人とミツバチの持続可能な環境作りの取組が地域で続きます。また、ミツバチは花の受粉を助けるため、生物多様性を守ることにも繋がります。このように、都会でミツバチを飼育することで「人、まち、自然」を繋げることができます。その後、都会で見ることのできるミツバチの種類や、ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違い、そしてミツバチの群れの中での女王蜂、働き蜂、雄蜂の生態について学びました。一個の巣に何万匹も暮らすミツバチの巣を企業に例えた解説では、人間の営みにも共通する集団の社会性を持った昆虫であることを学びました。

第2回 2024年5月19日(日)実施
芝Bee Bee’sの活動に参加し、実習を行いました。防護服と手袋を着用し、養蜂作業で使う道具や注意する行動の説明を受けてから、養蜂箱から出入りしているミツバチを観察しました。次に養蜂箱の蓋を開けて巣枠を取り出し、ミツバチの健康状態と群れの様子を確認する内検という作業を講師が実践しました。養蜂箱から取り出した巣枠に密集しているミツバチの中から、女王蜂、働き蜂、雄蜂を探しました。その後、巣枠に密集しているミツバチを別の場所に移動させてから巣枠を観察すると、ハチミツで守られているサナギがいることが確認できました。また、サナギや卵の位置を観察すると、女王バチは円状に卵を産んでいることがわかりました。
群れで活動するミツバチの姿を観察し、ミツバチについて学ぶ良い体験となりました。

第3回 2024年6月6日(木)実施
前回の実習の振り返りをした後、養蜂に関するリスクと安全対策について学びました。ミツバチの生態や習性を踏まえてリスクを把握し、安全を確保することが大切であると説明がありました。その後、養蜂活動の実施手順について学びました。養蜂箱の扱い方とミツバチに接する時の注意点について、実習を振り返りながら学ぶことで一つ一つの動作の意味が理解できました。また、ミツバチの体の特徴や機能の説明を受けることで、ミツバチの生態と養蜂箱の仕組みには深い関係があることを学びました。

第4回 2024年6月23日(日)実施
屋内で巣枠から蜂蜜を採り出す採蜜の実習をしました。採蜜体験は働きバチが遠心分離機に飛び込まないように屋外では行わないということです。巣枠に溜まった蜂蜜は蜜蓋で塞がれているため、蜜刀という専用のナイフで蜜蓋を切り落としてから遠心分離機に入れます。遠心分離機の安全な使い方の説明を受けてから、順番にハンドルを回しました。遠心分離機の使い方を体験し、安全に効率よく採蜜する基本動作を学びました。遠心分離機に溜まった蜂蜜はメッシュでろ過してゴミを取り除き、そのまま大きな容器に入れて保存します。安全に保存するために重要な糖度を糖度計で測ると78.1度でした。基準は78度以上のため、そのまま保存できます。採蜜作業と蜂蜜の保存について、体験を通して学ぶことができました。

第5回 2024年7月11日(木)実施
養蜂箱の扱い方や内検の流れ、ミツバチに接するときの注意点の復習をしました。内検は病気やダニの発生と、蜂蜜の溜まり具合の点検のために定期的に行う重要な作業です。安全に養蜂箱を開閉するために重要な燻煙器や巣枠に付いているミツバチを落とすブラシなど、道具の使い方の説明がありました。道具の使い方や段取りを丁寧にすることで、ミツバチにストレスを与えず、安全な作業を行うことができることを学びました。最後に、養蜂箱の中でミツバチが作る巣の構造や蜂蜜が溜まる仕組みの説明がありました。都会の自然を活かして人間と共存するミツバチの生態を考える機会となりました。

第6回 2024年7月21日(日)実施
座学で学んだ作業の実践をしました。養蜂箱を開けて、中にいるミツバチの状態を確認する内検作業の手順を説明しながら講師が作業を進めました。実際の内検作業を見ることで、ミツバチに負担をかけずに群れが繁栄し蜂蜜が溜まるように作られた養蜂箱の仕組みを学びました。養蜂箱から取り出した巣枠を観察して、蜂蜜が出来ていることや、卵、幼虫、サナギがいることを確認しました。作業はミツバチにストレスを与えず、興奮させないようにすることが重要で、人間も安全に作業をするために優しくゆっくりとした動作が大切なことを学びました。

第7回 2024年8月8日(木)実施
まず最初に、ミツバチが繋ぐローカルコミュニティの解説がありました。現代社会はインターネット等を活用して世界レベルでのコミュニティを作ることができるようになった一方、地域とのつながりは希薄になってきています。地域でミツバチを飼育することによって「人、まち、自然」を繋げることができ、地域の魅力向上につながると説明がありました。次に、今までの体験と学習の知識から「ミツバチ飼育に関する不安なこと」、「都会におけるミツバチ飼育でやってみたいこと」について話し合いました。都会でミツバチを飼うことのプラスとマイナスの面を考えることで、ミツバチのいる都会の自然環境と人の住む街の関係を学ぶ機会となりました。 

第8回 2024年8月25日(日)実施
まず最初に、屋内で採蜜作業の実習をしました。巣枠は蜜刀で蜜蓋を切り落としてから遠心分離機に入れます。巣枠が軽くなり、目視でも蜂蜜が残っていないことを確認して、巣枠を養蜂箱に戻します。遠心分離機に溜まった蜂蜜はメッシュでろ過してゴミを取り除き、そのまま大きな容器に入れて保存します。丁寧な作業をすることで、無駄なく多くの蜂蜜を採取する体験ができました。
次に、内検作業の振り返りをしました。道具の使い方や使う理由、作業の順序などについて確認しながら内検作業の流れを確認しました。今まで学んできたことが身についていることを確認することができました。

第9回 2024年9月12日(木)実施
まず最初に、各回でミツバチについて学んできたことを振り返りました。都会でミツバチを飼育する意義やメリット、内検や採蜜の手順などの具体的な養蜂の方法を復習しました。
次に2つのグループに分かれて、学んだ知識と体験を活かし、「ミツバチをしっかり育てられるか不安」などの「ミツバチを飼う時に不安に思うこと」の解決策と、「蜂蜜のお菓子で街おこしをしたい」などの「ミツバチを飼ってやってみたいこと」を実現するにはどうすればいいか、を具体的に意見交換しました。その実現方法として、仲間・コミュニティを作って共同管理すること、地域の人や企業に協力してもらう、などの意見が出ました。
講座を通じて、人と地域とミツバチの繋がりから都市の多様な環境を学ぶ機会になりました。


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