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【終了しました】海に行く前に知ってほしい日焼け止めとサンゴのこと

2023年6月10日(土)実施
私たちの生活に不可欠になりつつある日焼け止めですが、この中に含まれる紫外線吸収剤などの化学物質は、海水浴や入浴により海へ流れ出ると、サンゴや魚などに悪影響を与えます。これらの化学物質や温暖化によりサンゴは共生している褐虫藻かっちゅうそうを失うと共に、「白化」と呼ばれる状態になります。白化が続くとサンゴは壊滅してしまうため、みつく魚たちも棲み処を失い、海洋の生態系は崩れていきます。更にこれらの成分は、日焼け止め以外にもシャンプーや化粧品などに含まれている場合もあります。
こうした問題から、ハワイやパラオでは、サンゴに有害とされる成分を含む日焼け止めの販売や使用が制限されています。海の現状と日用品との関係を学び、私たちにできることについて考えましょう。

5月30日(火)~6月10日(土)の期間、関連の展示を行います。詳細はこちらをご覧ください。

日時2023年6月10日(土)14:00~15:30 (受付は13:45~)
会場港区立エコプラザ
対象港区在住・在勤・在学を中心とした小学4年生以上の方
(区外の方も参加できます)
講師Romi氏(#reefsafejapan 代表/Little Hands Hawaii総代理店)
定員30名(先着)
参加費無料
持ち物筆記用具

【当日の様子】
まず最初に、講師が浜辺で拾い集めたウミガメの骨や貝などを使い、海の生きものについて紹介がありました。東京周辺でも浜辺に打ち上げられるものを観察することで海の生きものの多様性を学ぶことができるそうです。
次に、海の生態系維持に不可欠であるサンゴについて説明がありました。南国でしか見られないイメージがありますが、東京湾にも生息しており、日本各地にいる身近な生きものだそうです。サンゴは、生きものの隠れ家や繫殖場所になるだけではなく、テトラポットのような護岸効果もあります。しかし、気候変動に伴う海水温の変化や、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤などによりサンゴは姿を消しつつあります。日焼け止めに含まれる化学物質は、サンゴや海の生きものだけではなく、人間の生殖能力にも影響が懸念されています。
私たちは多くの資源を海から得ていますが、豊かな自然環境としての海を保全するためにも、日焼け止めなど日用品の成分を見直すことや、海に遊びに行った際にも生態系を乱す要因となる餌付けをしないなど海に負荷をかけない関わり方をすることが重要だとのことです。
講座を通して、人間の生活の海への影響について学び、私たちにできることについて考えました。


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