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【終了しました】まちの建築はどこまで木にできるのか?~木質化アドバイザーと考える木づかいのまちづくり~

2023年2月21日(火)実施

港区では、区内で建設される建物に地域産木材を使用し、国産木材利用を推進するみなとモデル二酸化炭素固定認証制度という先進的な制度(※)があります。施行10年が経過し、学校や区民センターなどの公共施設だけでなく民間のマンションや高層ビルなどでも、様々な形で木材利用が進められてきました。しかし、林業、製材、建築など、それぞれの工程が分業されているため、木材活用は、制度だけでは難しい現状もあります。この講座では、制度の推進に携わってきた木質化アドバイザーの白鳥芳洋氏を講師に迎え、都市建築での木材利用の仕組み作りやノウハウについて、これまでの実践と事例を通じて説明します。また、地球温暖化の防止に貢献すると言われている「二酸化炭素固定」や「カーボンニュートラル」についても解説します。木材利用の課題や方法を学び、森を活かし木と共にあるまちづくりを実現するために私たちにできることを考えます。

※「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」とは…
区内の公共施設・民間建築物等での協定木材または国産合法木材の使用を促し、その使用量に相当する二酸化炭素固定量を区が認証する制度です。区内で建てられる建築物等に国産木材の使用を促すことで、区内での二酸化炭素固定量を増やすとともに、国内の森林整備の促進による二酸化炭素吸収量の増加を図り、地球温暖化防止に貢献することを目的としています。
(港区ホームページより引用 https://www.city.minato.tokyo.jp/chikyuondanka/minatomodel.html)

※この講座は「uni4m FOREST-SCHOOL SEMINAR」としても開催いたします。

日時2023年2月21日(火)18:30~20:00(受付は18:15~)
会場オンライン(Zoom)
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方(区外の方も参加できます)
講師白鳥 芳洋氏(港区木質化アドバイザー)
定員30名(先着)
参加費無料
共催NPO法人フォレストリンク

【当日の様子】
まず最初に、二酸化炭素固定についての説明がありました。木は育つ時に二酸化炭素を吸収します。木を燃やすと二酸化炭素は空気中に放出されますが、建築材や家具など、木材として長期的に利用することで、木の中に二酸化炭素を固定したままにしておくことができます。また、木が二酸化炭素を吸収するのは40年程で、古い木は二酸化炭素を吸収しません。古くなった木は伐採し木材として活用し、新たに若い木を植林し育てることで、二酸化炭素の吸収を促すことができます。港区は、このような持続可能な山林管理をしている自治体と協定を結び、林産地での二酸化炭素吸収量と、都市部での二酸化炭素固定量を増やし、地球温暖化防止に貢献することを目指しています。その具体的な施策の一つが、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度です。さらに、協定自治体と施主(建築主、設計工事関係者、テナント事業者等)の間をつなぐ木質化アドバイザーが介在し、制度利用を促しています。制度だけでは、施主は必要とする木材を知ることができません。建築物に対して、利用可能な木材や、それらを提供できる協定自治体を具体的に提案できる人材がいることが大切とのことです。
講座を通じて、森を活かし木と共にあるまちづくりを実現するために港区が行う取組を学びました。


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