• フィールドワーク
  • 子ども
  • 大人
  • 生物多様性
  • 先着

【終了しました】秋の野鳥観察会

2023年10月14日(土)実施

秋は、夏鳥が南に去り、冬鳥が北から飛来する季節です。虫たちは鳥などの捕食から逃れ、次世代へ命を繋ごうとします。木々の多くは実を色づかせ、小鳥に食べられることで、タネを運んでもらう作戦です。冬を耐えて春を目指す秋の命の営みを観察しましょう。

※小雨決行。荒天時は、港区立エコプラザで、都市で秋に見られる鳥を中心に、虫や植物との関わりから考える自然環境について学びます。

日時2023年10月14日(土)10:00~12:00(受付は9:45~)
会場浜離宮恩賜庭園(現地集合・解散)
※詳細は参加案内にてお知らせします。
対象港区在住・在勤・在学の小学4年生以上の方で、2時間程度の徒歩が可能な方
講師安西 英明氏
[(公財)日本野鳥の会 参与/元東京学芸大学非常勤講師]

【プロフィール】
1956年、東京生まれ。1981年、日本で初めてのサンクチュアリ「ウトナイ湖サンクチュアリ」にチーフレンジャーとして赴任する。
現在は(公財)野鳥の会参与として、野鳥や自然観察、環境教育などをテーマに講演、ツアー講師などで全国や世界各地を巡る。(社)日本環境フォーラム理事も務めている。
解説を担当した野鳥図鑑は45万部以上発行。
定員15名(抽選)
参加費無料
持ち物筆記用具、水分補給用の飲み物、お持ちの方は双眼鏡
服装歩きやすい靴、服装、帽子(日傘の利用はご遠慮ください)

【当日の様子】
観察の前に、秋は鳥の渡りの季節であり、キビタキが見られる可能性があるが、スズメより小さく、早く飛ぶため見つけるのが難しいと説明がありました。また、見つけた鳥の種類を判断する時は、スズメ、ハト、ムクドリ、ハシブトカラスのサイズを基準とし、それより小さいか大きいかなどから推測したり調べたりする方法を学びました。これらの鳥は「ものさし鳥」と言われます。
水辺ではカルガモ、コサギ、アオサギ、カワウが見られ、アオサギが魚を捕らえて食べる様子も観察しました。サギの中にはコサギ、チュウサギ、ダイサギがいますが、チュウサギは生息域である田んぼが減少したことにより、準絶滅危惧種に指定されているそうです。
緑地ではムクドリの大群や、オナガが見られました。地面で群れる姿を見かけることの多いムクドリですが、木にも多くとまっており、巣になる木のほらを探しているところだと解説がありました。
虫の少ない秋以降、鳥は木の実をエサにして過ごします。鳥が好む木の実としてハゼ、ムクノキ、エノキの実などが挙げられました。木の実は鳥に食べられて種を運んでもらえるように色づき、虫は鳥に食べられないように様々な進化をとげるなど、食物連鎖の中で生存競争が行われています。野生の動植物は生き残ることは当たり前ではなく、鳥にとって秋は春に向けて命をつなぐため、暖かい場所に移動する季節だと説明がありました。
鳥を始め、身近な動植物を観察することで、生態系の循環を学ぶ機会になりました。


ピックアップ記事