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【終了しました】東京の生きものがピンチ!~最新絶滅危惧種レッドリストから見つめる東京の自然~

2024年2月25日(日)実施

私たちが生きている世界には人間以外にも、植物、微生物、魚類、昆虫類、哺乳類など様々な生きものたちが存在しています。地球上のあらゆる生きものがお互いに関わり合いながら生きていることを生物多様性と言います。彼らの多様な個性とつながりによって、酸素や土が生まれ、水を循環させるなど地球環境は維持されています。
しかし今、世界中で生物絶滅の速度は加速しており、生態系に大きな危機が訪れているのです。
生きものたちのピンチを知ってもらうために東京都では、絶滅のおそれのある野生生物について解説したレッドデータブックを10年ぶりに改定し、2023年に発行しました。2010年版のものと比較すると、250種類以上が絶滅危惧種として新たに掲載されたそうです。
この講座では、生態系の仕組みを学び、生物多様性を守るために必要な指針となるレッドリストから、東京の自然環境を見つめます。
生物多様性が失われるとどのような影響があるのかや、国内外からの外来種の問題について、東京での自然保全の取組についても解説します。
都会で暮らす私たちがどのように自然に関わっていくことができるのか、レッドリストから学んでみませんか?

日時2024年2月25日(日)10:30~12:00(受付は10:15~)
会場港区立エコプラザ
対象港区在住・在勤・在学を中心とした小学4年生以上の方(小学生は保護者同伴)
※区外の方も参加できます
講師菅谷 和希氏(株式会社環境指標生物
定員30名(先着)
参加費無料
持ち物筆記用具

【当日の様子】
まず最初に、生物多様性について説明がありました。現在では名前のついている生物は約200万種とされていますが毎年多くの新種が記載されており、実際には500~3,000万種の生物がいる可能性があり、人間が把握しているのはほんの一部分にすぎないそうです。
しかし1975年以降、人間による自然環境の過開発により生物の絶滅は急速に進んでいます。世界の昆虫種の約40%が減少傾向にあり、この傾向が続くと2119年までに地球上から昆虫がいなくなってしまうとも言われているそうです。
昆虫は、鳥、魚、哺乳類などのエサとなり生態系を支えています。人間の食料においても、昆虫が野菜や果物の花粉を運ぶため重要な役割を持っています。昆虫が減少するだけで、地球の生態系を壊滅的に崩壊させる引き金となります。
こうした事態を防ぐために世界の国々では生物多様性条約を締結し、日本国内でも生物多様性国家戦略を立てています。東京都では、保全地域を指定し開発を制限するエリアを設けたり、絶滅のおそれのある野生生物の種のリストを作成しています。そして、規制を作ることだけではなく、私たちが生物に関心を持ち続けることも大切です。生物多様性の恵みである食事に感謝したり、エコラベルについて調べたり、身近な自然と触れ合い、外来生物の問題を知ることが重要だそうです。
講座を通して、私たちの暮らしが生物多様性に支えられていることを学びました。


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