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【終了しました】一万頭の蚕とつくる、糸の球体と素材展
2022年10月1日(土)~10月16日(日)実施
昨年、現役を引退した自然染織家・伊豆藏明彦は長年にわたり、世界中を巡ってテキスタイルと人との関係性や染めと織りの世界を探求してきました。時代の流れの中で失われた奈良・正倉院の唐組の再現や羅織りなど、複雑で繊細な技やアート性溢れるインスタレーションや作品を生み出してきた作家がたどり着いたのが、蚕(カイコ)が吐き出し絡んだ糸がそのまま布になるという究極の原始的手法です。蚕の力をかりて布をつくり、太陽・雨水・植物・虫の力をかりて色を染めた作品を展示します。一万頭の蚕がつくる作品から、自然と人とのつながり、循環を感じてみませんか。
10月2日(日)は関連講座を実施します。詳細はこちらをご覧ください。
【インスタレーション「蚕とつくるミニチュア球体」】
蚕は卵で生まれ、ふ化し、脱皮を4回繰り返し、糸を吐き、繭の中で蛹(サナギ)になり、蛾になり、一生を終えます。本インスタレーションでは、蚕が糸を吐いて球体を作っていく過程を鑑賞します。
※タイミングにより、球体に蚕を乗せる作業を体験できます。蚕の成長状況によって実施しますので、日時を明記することはできません。ご了承ください。
※蚕の生育状況により、インスタレーションを中止させていただく場合があります。
【終了しました】【 『ENUNDO -Circles of Motion-』上映会とギャラリートーク】※要申込み
一万頭の蚕が糸の大球体をつくる過程を記録した短編映画『ENUNDO -Circles of Motion-』の上映会と、監督である藤元和樹氏によるトークショーを開催します。
日時 | 2022年10月1日(土)14:00~15:00(受付は13:45~) |
会場 | 港区立エコプラザ |
対象 | 港区在住・在勤・在学の方を中心にどなたでも(小学2年生以下は保護者同伴) |
定員 | 30名(先着) |
参加費 | 無料 |
【展示の様子】
「自然と人間の共生」を軸に、土から生まれた自然素材をすべて土に還す「廃棄物ゼロ」の創作活動を行ってきた作家のロジック図と作品の展示を行いました。作家の集大成でもある「一万頭の蚕とつくる球体」などの作品を通し、自然と人とのつながり、循環を体感しました。
【インスタレーションの様子】
蚕(かいこ)は糸を吐き、繭(まゆ)をつくり、その中で蛹になります。本インスタレーションでは、蚕が球体に糸を張ることで、通常では見られない、蚕が首を八の字に振って糸を張る様子を見ることができました。糸を吐ききった蚕は脱皮し、蛹(さなぎ)になりました。そして、蛾となり、次の命へとつながれていきます。インスタレーションを通して、生きものの命の大切さ、そこから生まれた物の大切さを学びました。
【ギャラリートークの様子】
展示された「一万頭の蚕とつくる球体」ができていく様子の記録映像を鑑賞しました。蚕が卵から生まれ、桑の葉を食べて育ち、球体の上で糸を吐く様子や、蚕がつくった球体を、人の手で草木染する過程が映像には収められていました。草木染もただ自然の植物を使うだけでなく、雨水と自然の光を使って染色していくものでした。映像を通して、蚕の力だけで布がつくれるということ、自然のものだけで、物をつくる過程を知りました。