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【終了しました】地球温暖化逆転のために私たちができること~「プロジェクト・ドローダウン」から学ぶ~
2022年7月27日(水)実施
2021年発行の『ドローダウン 地球温暖化を逆転させる100の方法』という書籍で、ドローダウンとは、地球温暖化の原因といわれている大気中の温室効果ガスの濃度がピークに達し、前年比でマイナスに転じる時点を指すと説明しています。「プロジェクト・ドローダウン」は、世界22ヶ国から70名の研究者が参加し、地球温暖化という現象を逆転させる実現性の高い100の方策を選別、評価、モデル化し、2020年から2050年の30年間でどれくらいの効果を上げられるか見極め、削減できる二酸化炭素量とかかるコストを数値化しました。「風力発電の推進」や「食料廃棄の削減」、「熱帯林の再生」などが、具体的に削減できる二酸化炭素量とともに紹介されています。講座では、ドローダウンと解決策の概要を紹介し、地球温暖化と私たちの仕事や暮らしが密接に関わっていること、より効果のある行動を実施するためのポイントについて解説します。講義とディスカッションを通じて、地球温暖化を逆転するために私たちができることを考えます。
日時 | 2022年7月27日(水)18:00~20:00(受付は17:45~) |
会場 | オンライン(Zoom) |
対象 | 港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方 |
講師 | 鈴木 核氏(元ドローダウン・ジャパン・コンソーシアム 理事) |
定員 | 30名(先着) |
参加費 | 無料 |
【当日の様子】
大気中の二酸化炭素量が増えている仕組みについて解説がありました。二酸化炭素は、主に化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生します。発生した二酸化炭素は、植物や藻類の光合成によって吸収され、その体内に固定されます。しかし、アマゾンなどの広大な森林地帯が伐採され、森林からの二酸化炭素の吸収量が減少してしまったことが、温室効果ガスが増え続けている一因になっているとのことです。対策としては、二酸化炭素の発生量の削減だけでなく、吸収量を増やすための森林地帯の増加も大切です。
地球温暖化を逆転する方法として、「食料廃棄の削減」「オンライン会議・在宅会議の促進」「女児の教育機会への投資」についての説明がありました。女児の教育機会への投資は、途上国における望まない結婚や妊娠を減らし、人口増加による電力や移動にかかるエネルギーの増加、食料確保のための森林伐採などを抑制する効果があると言われており、また、多くの人々の幸福度の向上を期待できる対策として、非常に注目されているとのことです。
最後に、参加者同士でグループディスカッションを行い、講座の感想を共有しました。
講座を通じて、地球温暖化の仕組みを知り、地球温暖化を逆転させる効果の高いアクションを考える機会となりました。