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【終了しました】【全5回】環境まち歩きインタープリター養成講座

2021年11月~2022年3月実施

「環境がテーマのまち歩き講座」を企画できる人材を育成する連続講座です。環境問題を考えるには、世界的に言われている気候危機、海洋汚染、水質汚染、森林破壊などの「大きな物語」と、自分のまちで実際に起きている「小さな物語」を結びつけることが大切です。それを体験とともに提供できるのがまち歩きです。この講座では、講義と実習を通じて、まち歩きを企画するために必要な、 「街や地域を広い視野で読み解く視点」 「小さな出来事から問題を発見する視点」「参加者の学びを深める場づくりのスキル」について学びます。また、安全にまち歩きを実施するためのルート選びや持ち物、注意点なども学びます。講座の後半は、実際にグループごとにまち歩きを企画し、受講者自らまち歩きを実施します。講座の修了者はエコプラザ・コミュニティー・メンバー(ECM)に登録が可能で、希望者はエコプラザでまち歩き講座のインタープリターとして企画に参加することができます。

※エコプラザ・コミュニティ・メンバー(ECM)とは …エコプラザの指定講座を修了した方を中心に、学んだ知識を活かし積極的に社会に貢献していただくための会員制の環境活動グループです。登録者は、 エコプラザのサポーターとして企画や講座などの運営ボランティアに携わることができます。

日時2021年11月、12月、2022年3月の全5回(1~2月、グループによる自主活動期間あり)

【日程】
①第1回 2021年11月7日(日) テーマを設定し街を探究する方法とは
②第2回 2021年11月28日(日) まち歩きの実地体験
③第3回 2021年12月12日(日) まち歩きプランを考える 
④第4回 2022年3月6日(日) Aグループのまち歩き実施 
⑤第5回 2022年3月13日(日) Bグループのまち歩き実施・修了式

【時間】
①10:00~12:00(受付は9:45~)
②~⑤14:00~16:00(受付は13:45~)
会場①、③港区立エコプラザ
②芝地区内(実地研修。コース確定は10月予定)
④、⑤港区内(受講者が決めるため、コース確定は2月予定)
対象港区在住・在勤・在学を中心とした18歳以上の方
講師橋本 淳司氏(武蔵野大学工学部環境システム学科 客員教授)

【プロフィール】
学校、自治体、企業などと連携してさまざまな環境プロジェクトを行う。海外では、中国での節水教育担当者育成プロジェクト、インドでの雨水活用コミュニティづくり、国内では、文部科学省指定のスーパーグローバルハイスクール、ワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアム拠点校において、探究学習や「主体的・対話的で深い学び」を実現するための授業プロデュースを行う。水、食、エネルギー、森の循環を考えるまち歩き講座は人気。社会課題の解決に貢献した書き手として「Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2019」受賞。
定員12名(抽選)
参加費無料
持ち物筆記用具
【屋外講座時】水分補給用の飲み物
服装【屋外講座時】歩きやすい靴、服装、帽子(日傘の利用はご遠慮ください)

【当日の様子】
第1回 2021年11月7日(日)実施
環境まち歩きインタープリターの役割の一つは、自分たちの身近にあるリサイクルや家庭菜園などの「小さな物語」と、気候危機や森林破壊などの「大きな物語」が結びつくような学びの場を作ることです。参加者が体験を通じて主体的に気づきを得る方法として「アクティビティ」が効果的です。講座では、エコプラザの周辺を歩き、「自然のもの」と「人が作ったもの」を拾い、参加者同士でシェアするアクティビティを実施しました。落ち葉、花びら、小さな石、サザエの貝殻、紙きれ、ビニール袋などが集まりました。「よく見るといろんな葉っぱや花がある」「普段ならゴミとして見てるものも、原材料を辿れば紙は木であったり自然とつながっている」などの意見がありました。自然や街の観察は、常識や固定概念を外し、対象をありのままに見ることが大切であると説明がありました。講座を通じて、インタープリターが大切にするべきこととアクティビティの有用性について学びました。

【当日の様子】
第2回 2021年11月28日(日)実施
芝公園を中心に街の中を歩き、参加者が体験的に気づきを得るための「アクティビティ」を使う実地研修を行いました。最初に、聞こえてくる音を地図の中に書き込む「音マップ作り」を行いました。街の中では車やバイクの走行音や、クーラーのモーター音が聞こえ、公園に近づくとさまざまな鳥の声が聞こえるという違いがあることを知りました。次に、街の中にある「自然の水がある場所」と「人間がつくった水の施設」を探しました。自然の水がある場所は、植物の中、土の中や地下、空の上の雲などが該当します。水の施設は、水道、下水道、マンホール、貯水池などです。これらは川や海とともに相互につながりあって、街の水の循環を作っていることを学びました。最後に、カードを使った落ち葉集めをしました。ただ落ち葉を拾うのではなく「丸いもの」「裏表があるもの」「誰かにプレゼントしたいもの」などのルールを作ることで、丁寧に自然を観察する効果があると説明がありました。
講座を通じて、実際のアクティビティを体験し、まち歩きの中でどのように使用していくかを考える機会となりました。

第3回 2021年12月12日(日)実施
2グループに分かれて、3月に実施するまち歩きのプランを作りました。配布された「環境まち歩き実施計画書」をもとに、「場所選び」「参加者が得られる気づき」「必要なアクティビティ」など、プランを作るためのポイントについて説明がありました。場所選びの参考として、港区の公園の紹介がありました。芝公園、有栖川宮記念公園、附属自然教育園など、都心部であるにもかかわらず多様な姿の自然が残る場所が多く、様々な動植物の生息が確認されています。中でも自然教育園は、約1437種の植物、約2130種の昆虫、約130種の鳥類が生息し、自然の森に近い生物多様性が維持されているとのことです。また、古川や湧き水の出る場所の地図を確認し、街の中の水の流れを追うまち歩きの紹介がありました。選んだ場所で、参加者が体験することや気づくことを想像し、最適なアクティビティを選択することが大切であると説明がありました。
後半は、グループ毎にまち歩きプラン作りのための話し合いを行いました。
講座を通じて、港区の自然を知り、環境まち歩きを企画するためのノウハウについて学ぶ機会となりました。

第4回 2022年3月6日(日)実施
有栖川宮記念公園で、受講生の企画したまち歩きの実地研修を行いました。前半は、グループごとに「虫の視点」「江戸時代の人の視点」「宇宙人の視点」で自然を見るアクティビティを行いました。「鳥がたくさんいて自然を感じるが、虫にとっては天敵なんだと気づいた」「水や土や砂など当たり前にあるものを新鮮な目でみることができた」などの意見がありました。後半は、好きな場所を選び一人で自然を感じるアクティビティを実施し、梅の花の香りを味わう、池の水面が風で揺れる景色を眺めるなど、五感を通じて公園の自然を感じ観察する体験をしました。最後に、振り返りを行い、まち歩きの良かった点や改善点を話し合いました。参加者が普段見過ごしがちな自然を観察するために、インタープリターが様々な視点を提供することが大切であると説明がありました。
講座を通じて、街歩きで自然を発見し観察するためのポイントについて体験的に学びました。

第5回 2022年3月13日(日)実施
ウォーターズ竹芝と東京ポートシティ竹芝で、受講生の企画したまち歩きの実地研修を行いました。ウォーターズ竹芝では、グループに分かれSDGsに関連するものを探すアクティビティを行い、人工的に作られた干潟や屋上で栽培したホップを使った地ビールなどが見つかりました。「干潟を通じて、身近で自然の生きものや海の生態系に触れられる機会は貴重」「地産地消の商品開発は大切だが、ホップ以外の素材がどこから来ているのか調べたい」などの意見が出ました。東京ポートシティ竹芝では、気に入った木や花を見つけ、自分でオリジナルの名前をつけるアクティビティを行いました。「甚三紅(じんざもみ)」や「蒲公英色(たんぽぽいろ)」など、日本の色の名前は、人名や植物の名前を合わせて作られていると説明があり、それを参考にしながら、普段とは違う視点で自然を観察しました。まち歩きの後、振り返りを行い、まち歩きの良かった点や改善点を話し合いました。最後は、第1回からこれまでを振り返り、インタープリターに必要な技術について復習しました。
講座を通じて、自然を感じ、環境を学ぶためのまち歩きの企画と進行のノウハウについて学びました。


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