• レクチャー
  • どなたでも
  • 循環型
  • 先着

【終了しました】養豚農家と考える食と暮らし~命をいただくとは?~

2022年1月29日(土)実施

畜産が、地球温暖化や森林破壊などの環境問題に深くかかわっているという研究が進み、また、動物福祉の観点からも、肉を食べないというライフスタイルを選ぶ方たちが増えています。しかし、人は古来から肉を食べる習慣があり、動物とともに生きてきました。この講座では、現代の畜産の現状や問題、昔ながらの畜産の方法を説明します。講師の働く農場では、1960年代の飼育様式を継続し、健康的な空間での飼育や地域で不用になった学校給食の残り・米ぬか・おからなどの利用、糞尿の堆肥化など、循環型の養豚業を営んでいます。地域とつながった畜産を事例に、持続可能な暮らしと命をいただくことについて考えます。

日時2022年1月29日(土)10:00~12:00(受付は9:45~)
会場オンライン(Zoomミーティング)
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方
講師茨木 泰貴氏(暮らしの実験室やさと農場 運営スタッフ・畜産担当)

【プロフィール】
1981年兵庫県生まれ。大学では環境経済学を専攻。環境問題への関心から有機農業の現場へ。以来17年間、暮らしの実験室やさと農場のスタッフとして、畑や田んぼ、鶏、豚、企画、運営などを行う。2021年は、育てた野菜でヘチマたわし、醤油、納豆を作れるようになった。また、ポッドキャストにて「暮らしの実験室ラジオ局」を開設、農的な暮らしの魅力を発信している。共編著に『場の力、人の力、農の力。たまごの会から暮らしの実験室へ』(2015,コモンズ)石岡市協働のまちづくり推進委員会メンバー。
定員30名(先着)
参加費無料

【当日の様子】
やさと農場での養豚の方法について説明がありました。農場では、飼養頭数30頭ほどの小規模様式を採用し、豚1頭当たりに十分な広さの飼育環境を維持しています。現在の日本での養豚業の1戸あたりの平均飼養頭数は約2,000頭と言われており、十分な土地を確保できない場合、過密な飼育環境からストレスを感じ、病気になりやすいなどの問題があるとのことです。また、餌については、茨城県内の農家から直接買い受けた小麦、大麦、米のくずを配合したものや、学校給食の残飯、野菜くずなどを与えています。地域で余っているものを利用することで地域での循環を促します。大規模な養豚になると、地域から出るものでは足りないため、豚を育てるための餌を栽培しなければなりません。輸入飼料は、土地確保のための森林伐採、農薬による土壌汚染、輸送による大量の二酸化炭素排出などの環境問題にもつながっていると説明がありました。
講座を通じて、養豚の現状を学び、環境に負荷の少ない食と畜産について考えるきっかけとなりました。


ピックアップ記事