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【終了しました】都市からはじめる土壌再生~自然と共生する暮らし、ベランダ・庭・公園でできること~
2026年2月27日(金)実施
近年増えている土砂災害の背景には、長年の土地開発によって森や土壌が本来持っていた保水力・緩衝力が弱まり、自然の働きが損なわれてきたことがあると言われています。本来、健全な土壌や植物の根は、雨水をゆっくりと受け止め、流れを和らげる役割を果たしてきました。これからの時代は、自然や土地の力を理解しながら、どのように関わっていくかが重要になります。そのひとつが土壌再生です。土の中の生物が働きやすい環境を整えることは、生態系の改善にもつながります。また、その土地にもともと育ってきた在来種の植物を植えることで、地域の虫や鳥が戻り、都市の中にも生態系のつながりが生まれます。
この講座では、土中の生態系の仕組みや、土中環境の改善がどのように自然環境を回復させるのかについて解説します。また、都市に住みながらできる実践的な土中環境改善の方法や日々の暮らしの中で維持していくためのヒントも紹介します。土と向き合い、これからの自然との関わり方を考えていきましょう。
| 日時 | 2026年2月27日(金)18:00~20:00(受付は17:45~) |
| 会場 | オンライン(Zoomミーティング) ※お申込みいただいた方限定で講座後2週間アーカイブ配信いたします。 |
| 対象 | 港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方(区外の方も参加できます) |
| 講師 | 坂田 昌子氏(生物多様性ネイチャーガイド)![]() 【プロフィール】 高尾山の自然環境保全を中心に、生物多様性を守り伝えるためネイチャーガイド、ツリーハウス作り、生物多様性をテーマにしたイベントやワークショップ、勉強会を多数主催。現在は東京都の高尾山にコミュニティスペースと生物多様性情報の発信基地を兼ね備えた高尾ツリーダムカフェをセルフビルドで建築中。また生態系を読み解きながら行う伝統的手法による環境改善ワークショップを全国各地で開催。生物多様性の保全に尽力し、日本各地を駆け回りつつ、生物多様性条約COPや地球サミットなど国際会議にも継続的に参加。ローカルにしっかり足を据えながらグローバルな視点で動く環境活動家。 |
| 定員 | 30名(先着) |
| 参加費 | 無料 |
【当日の様子】
最初に、世界的に生物多様性の損失が深刻化している現状について説明がありました。人間活動の拡大により多くの動植物が絶滅の危機にあり、陸地や海洋、生態系の大部分が改変されているとのことです。生き物同士の「喰い喰われる」関係や、遺伝子・種・生態系の多様性が支え合うことで自然は成り立っており、多様性が高いほど環境変化に強いという視点を学びました。
次に、土壌の中の生態系について説明がありました。陸上植物の多くは菌類と共生しており、菌類は一本の木と栄養のやりとりをしているだけではなく、他の根とつながり、種類を超えて草木をつないでいるとのことです。植物の根に共生している菌根菌は窒素やリンなどの養分を植物に供給し、植物は光合成で得た糖を菌に与えます。また、菌根菌と木の根によって形成される団粒構造によって通気性と通水性、保水性が向上し、安定した土壌が作られると説明がありました。森を個々の木ではなく、全体のつながりとして捉える視点が大切とのことです。
最後に、都市でできる実践として、在来種を植えることや、鳥の水浴び場や小さな池をつくること、落ち葉や枯れ枝を活かしたインセクトハウス作りなどが紹介されました。均一で管理された空間ではなく、多様な高さや隙間を持つ環境が生きものを呼び込み、生態系ネットワークを再生させる鍵になるとのことです。
講座を通じて、生物多様性によって健全な自然環境が維持できることを知り、ベランダや庭、公園といった都会の身近な場所から土壌の生態系を回復させる方法を学ぶ機会となりました。





