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【終了しました】眺める緑から活かす緑へ~都市の木を巡るフィールドワーク~

2023年3月19日(日)実施

街で育って伐られた木々を街の人たちと一緒に木材として活用している「都市森林株式会社」の湧口善之さんを講師に、港区にある街路樹や公園の木を実際に巡りながら、街の木を木材として活かし、暮らしの中に取り入れていく「都市林業」の視点を学ぶ講座です。建物や家具などに使われる木材は、山間の林産地や海外から調達されることがほとんどですが、木は、私たちが住む都市や街の中にも多く存在しています。しかし、街中で見かける街路樹や公園の木々、民家の庭木などは伐採されても、ほとんど木材として活用されることはありません。講師が提唱・実践する都市林業では、木材としての活用が困難であったこれらの木々を回収・加工し、家具や道具の制作や建築材などへの活用を実現しています。
この講座では、実際に港区にある街の木を巡りながら、樹種に応じた活用方法、街の木を活用することの課題やメリットなどを解説します。街の木の魅力を見いだし価値あるものにしていくための具体的な視点とアクションを学びます。眺めるだけだった街の木に私たちが主体的に関わり、都市で木が循環する里山のようなライフスタイルを実現する未来について一緒に考えてみませんか?

日時2023年3月19日(日)14:00~16:00(受付は13:45~)
※荒天の場合は中止
集合場所など芝公園、芝公園周辺
※詳細は参加案内にてお知らせします。
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方(区外の方も参加できます)
講師湧口 善之氏(都市森林株式会社 代表取締役)
定員12名(抽選)
参加費無料
持ち物筆記用具、水分補給用の飲み物
服装歩きやすい靴、服装、帽子(日傘の利用はご遠慮ください)

【当日の様子】
芝公園の樹木を見ながら、木の種類ごとの特徴や状態、木材として活かす方法について説明がありました。クスノキは、街路樹や公園の木として比較的多く植えられている木です。木材としては、軟らかく加工がしやすく、磨くと光沢が出るという特徴があります。ただし、乾燥時に、ゆがみやひずみなどで反りや捻じれが出やすいという特徴もあります。講座中に見たいくつかのクスノキは、捻じれて成長していたり、多くの剪定により弱っているものが多く、よい木材になる木は少ないという見立てでした。捻じれている木から板を取ると、捻じれのクセがそのまま板に残り、真っ直ぐな板が作れないそうです。街の木を木材として活用するには、植えたあとも真っ直ぐ育つようにバランスのいい剪定をするなどの工夫が必要とのことです。他にも、イチョウ、サクラ、ヒマラヤスギ、ネムノキ、サルスベリなどの木の特徴や木材としての活かし方について解説がありました。
街の木を木材として活用するには、どうしてもコストがかかります。しかし、コスト以上の価値として、住んでいる人たちで街の木の伐採や製材、加工などを手掛けることで、思い入れや土地固有の物語が生まれます。木をきっかけに住民同士がつながり、地域活性を促すことで、土地への愛着が生まれ、自然を大切にしようという環境意識の向上にも貢献すると説明がありました。
講座を通じて、街の木を活用する視点やメリットについて考える機会となりました。


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