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【終了しました】都市から森を育てるvol.2~森と人をつなぐ製材業の可能性と未来~
2021年1月14日(木)実施
林業の現状や課題を知り、都市に暮らす私たちが出来ることについて、全4回のレクチャーを通じて考える連続講座です。第2回目は「製材業から見る林業と日本の森」をテーマに、林業の歴史と現状を解説します。製材業は、森から伐採した木を板や角材に加工し、木の伐採を行う林業と、家具や家などを作るメーカーとをつなぐパイプの役割を担っています。これまでの木材利用の大部分は、加工のしやすさから針葉樹が中心となっていましたが、近年は材価の下降や森林の持続可能性から広葉樹の活用も注目を集めています。他方で、林業とメーカーの関わりが希薄になり、お互いのニーズが一致していないという課題もあります。
この講座では、林業とメーカーの間に立つ製材業の方の話を通じて、どのように人と森が関わっていけばよいか考えます。
※グループディスカッションによる意見交換の時間があります。
武田製材有限会社
http://smw2.oops.jp/takeda/index.html
日時 | 2021年1月14日(木)18:00~20:00(受付は17:45~) |
会場 | オンライン(ZOOMミーティング) |
対象 | 港区在住・在勤・在学の中学生以上の方を中心にどなたでも |
講師 | 武田 誠氏(武田製材有限会社 社長) 湧口 善之氏(一般社団法人街の木ものづくりネットワーク 代表理事) |
定員 | 40名(先着) |
参加費 | 無料 |
【当日の様子】
前半は、製材業の仕事と歴史について説明がありました。森から伐採された丸太は原木市場に運ばれ、競りを行い製材業者が購入します。原木の多くは針葉樹で、製材を行い家などで使われる建築材となります。講師が住む三重県には、国内林業の最盛期だった昭和30年ごろには800件ほどの製材所がありましたが、安い外国産材の影響や、効率性を上げるための大規模な工場化が進む中で、現在は200件まで減少しています。針葉樹などの決められた規格に合う木だけが使用され、形の安定しない広葉樹は流通させるのが難しいとのことです。
後半は、国産材の活用方法についての解説がありました。木には、太さ、固さ、色や香りなど、さまざまな特徴があります。講師は、果樹農家で伐採された果物の木や、個人宅の庭木、多様な広葉樹を調達、製材しています。製材されたものは木工作家などが購入するそうです。木の特徴をよく観察し、特徴に合った加工をすることで、木の魅力を価値にすることができるとお話がありました。
講座を通じて、木材の流通の仕組みと国産材の魅力について考えるきっかけとなりました。