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【終了しました】都会で実践できるグリーンセラピー
2024年2月18日(日)実施
都市部での暮らしや、パソコンやスマートフォンの通知に追われる私たちの生活は、「ストレス社会」と言われますが、近年、植物や緑の癒し効果が注目されています。
アロマセラピーや森林浴など、植物と健康の関連性はこれまでも漠然とした経験知やイメージとしてはありましたが、近年は科学的に人間の生理・心理に与える影響が検証されています。
例えば、家やオフィスなどの室内で視界に観葉植物が入ることで、ストレスが緩和されることが実験で明らかになっています。また、プランターなどで植物を栽培することで、筋力や五感が刺激され、運動機能の回復など良い影響があることから、病院などでの園芸療法の活用も進んでいます。
この講座では、科学的なデータから緑が人に与える影響について知り、都会でも実践できる身近な自然の取り入れ方を学びます。
日時 | 2024年2月18日(日)14:00~15:30(受付は13:45~) |
会場 | 港区立エコプラザ |
対象 | 港区在住・在勤・在学を中心とした小学4年生以上の方(小学生は保護者同伴) ※区外の方も参加できます |
講師 | 岩崎 寛氏(千葉大学 教授) |
定員 | 30名(先着) |
参加費 | 無料 |
持ち物 | 筆記用具 |
【当日の様子】
植物と健康の関わりについて説明がありました。緑と癒しの関係は、イメージとしては多くの人に認知されていますが、実験により科学的に検証もされています。ラベンダー畑と芝生でそれぞれ5分間休憩し、血圧などの変化を計測し、「高血圧」「正常値」「低血圧」の3グループに分けて結果を見ると高血圧の人の値は下がり、低血圧の人の値は上がり、正常値に近づく結果が出たと解説がありました。その効果はラベンダー畑の方が顕著だったそうです。
こうした緑の癒しの力は企業でも活用されており、オフィス内に観葉植物を設置したり、カフェ店舗を出店する際にも緑が多い公園の中を選定するケースも増えてきています。
また、園芸療法として高齢者介護施設や特別支援学校での園芸プログラムも行われています。園芸作業は通常のリハビリよりも最大筋力が高まるが、疲労感は少なく感じるため楽しみながら継続でき、リハビリ効果が高いそうです。園芸プログラム実施後の感情状態の変化を計測すると、緊張や落ち込みなど感情に改善が見られます。
日常生活で緑を活用するコツとしては、室内に植物を置く際は視界に入る位置に設置するとストレス緩和効果が見込めるそうです。
かつて、植物や自然とともに暮らすことは当たり前のことでしたが、現代社会では緑と関わることが少なくなり都市では更に貴重な体験となっています。
植物が人に与える影響について知り、意識的に緑と触れる機会を増やすことの重要性を学びました。