• レクチャー
  • 大人
  • 気候変動
  • 先着

【終了しました】 森をモリアゲよう!~楽しくモクモク活動~

2024年2月20日(火)実施

日本では、地球温暖化による気候変動への対策から、森林整備や間伐材利用に注目が集まっています。ですが、その方法はそれぞれの地域の特性などにより様々です。森を想う人を増やし、豊かな森を未来につなぐために活動されている長野麻子氏を講師に迎え、広葉樹の森づくり、森林浴としての活用など、森林活性に向けた各地の多様な活動事例を学びます。また、生物多様性の観点からの森づくりの取組や、講師の今後の展望についても触れます。企業として、個人として楽しみながら森をモリアゲるためにできることは何か、みなさんの意見もうかがいながら自由な発想で考えます。

日時2024年2月20日(火)18:30~20:00(受付は18:15~)
会場港区立エコプラザ
対象港区在住・在勤・在学を中心とした中学生以上の方(区外の方も参加できます)
講師長野 麻子氏(株式会社モリアゲ 代表)

【プロフィール】
愛知県安城市生まれ。愛知県立岡崎高校卒、東京大学文学部フランス文学科卒、1994年に農林水産省に入省。2018年から3年間林野庁木材利用課長として「ウッド・チェンジ」を各地で叫び続ける。豊かな森を次代につなぐことを勝手に天命と感じ、2022年6月に早期退職。同年8月に日本の森を盛り上げる株式会社モリアゲを設立。
定員40名(先着)
参加費無料

【当日の様子】
森林の大切な役割として、木材やきのこなどの物質生産、生物多様性保全、土砂災害防止、レクリエーションの場になることなどが挙げられました。また、森林がバランスの取れた状態で豊かであることは、海の生物多様性を守ることにもつながっているため非常に重要であり、豊かな森林を次世代につなげていくことが私たちの役割だと説明がありました。
更に、現在持続可能な社会の実現に向けて課題となっている自然再興(ネイチャーポジティブ)、炭素中立(カーボンニュートラル)、循環経済(サーキュラーエコノミー)は、森林そのものや資源を利用し、森林をバランスの取れた状態にすることで同時に達成できると解説がありました。
そのために整備された制度として、Jクレジット制度、木造化推進法、森林環境税及び森林環境譲与税について学びました。また、森林環境教育などの学び、森林浴としての利用に加え、新たなニーズとしてサテライトオフィスとしての利用など、森林空間を活用した新産業への期待も挙げられました。
各地の事例としては、企業のオフィスなど非住宅への木材活用、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度、現在日本の森林の多くを占めるスギやヒノキなどの針葉樹ではなく、その土地に合った広葉樹の活用を積極的に行っている地域について紹介がありました。
最後は、参加者同士で「森をモリアゲるためには何ができるか?」について意見交換を行いました。「日常で木に触れ、この木は何だろう?など興味を持つ」「木材製品を選ぶ際も、シンプルなデザインの物を購入して長く活用する」という一人ひとりができることに加え、「森林環境税の周知」「森林の価値の可視化」が必要という意見も挙がりました。
森林と環境問題の密接な関係や、森林活用には個人、企業に関わらず多種多様な選択肢や可能性があることを学びました。


ピックアップ記事